婚活と職業病 その⑥
化粧品の収納スペースを整理していたときのことです。
基本的にあまり物を増やしたくないので
化粧品も必要最低限にして、古くなったり新しく買ったりしたら
あまり躊躇せず捨てるタイプなのですが
ここしばらく捨てようか迷っているのが、婚活リップです。
婚活リップとは、塗るだけで結婚できると言われるリップです。
ネットでは数年前から話題になっており
「このリップを使い始めたら、彼からプロポーズされました!」とか
「ずっと好きだった人に振り向いてもらえました!」
という口コミとともに、複数のブランドのリップが紹介されています。
当時の私はそこそこに追い詰められていたのでしょうか。
いやいやそんなことあるかい、とどこかで思いながらも
一体どこのブランドのリップが一番効き目があるのか調べまくり
元祖とも呼ばれている商品に狙いを定めて百貨店へ向かい、迷うことなく購入しました。
で、意気込んで買ったはいいのですが、あまり使いませんでした。
何だか色がイマイチ似合わなくて…
結果、収納スペースの奥に追いやられてしまっていたのでした。
そもそも、それなりに値が張るのに
なぜ婚活リップなんてキャッチコピー的なものにつられて買ってしまったのだろう
とリップを眺めながら考えていたのですが
これって小学生の頃に流行っていたおまじないとよく似てるな、と思いました。
消しゴムに好きな人の名前を書いて、誰にも触れられずに使い切ったら両想いになれる
というアレです。
お金を稼ぐようになった大人が、
100円の消しゴムを数千円のブランドリップにシフトしただけで
結局消しゴムも使い切れなかったのに、リップを使い切れるわけもありません。
ちなみにお察しの通り、今のところ効果なしです。
いやはや化粧品メーカーの戦略にまんまとのせられましたね。
誰がこの流行を作り出したか知りませんが。
でも、験担ぎも神頼みも人間がつくりだした素晴らしい文化です。
これらによって経済がどれだけ活性化していることでしょうか。
今のところ結婚と出産で日本経済に貢献できていない私なので
結果的に良いお金の使い方をした、
だって恋愛成就のお守り買うのと大差ないじゃん
と思いたいところです。
調べてみたところ、一度開封した化粧品は雑菌が繁殖しやすいので
一定期間を過ぎたら使わない方が良いそうです。
なので前述の婚活リップは捨てました。
そして懲りずに新しい婚活コスメを買おうか迷い中です。
日本経済のために。
説得力のあるエピソード付きのお勧めコスメがあれば教えてください。