若い世代
このブログはメンバー全員で順番に書いています。
中には「苦戦してるな…」と見て取れるメンバーもおり
得手不得手ってあるよね、と常々思います。
わたしはと言うと、ネタが見つかれば
文章を書くのはそれほど苦ではないタイプのようです。
ただ、特別読書家というわけでもないのに、なぜ苦ではないのかと考えたとき
ふと高校時代のことを思い出しました。
高校何年生の頃だったか忘れましたが、世界史の授業で先生にこう告げられます。
「朝日新聞の投稿欄に投稿し、掲載されれば世界史の成績に加点する」
朝日新聞には通常の投稿欄とは別に
若い世代の投稿だけが掲載される、その名も『若い世代』というコーナーがあり
そこに掲載されれば成績に加点されると言うのです。
現代文でも日本史でもなく、なぜ世界史なのかは謎でしたが
全科目の中で1、2を争うレベルで世界史が苦手だった私は
もし掲載されて成績が上がればラッキー、くらいの軽い気持ちで初投稿を行いました。
しばらくすると朝日新聞の担当者から自宅に電話があり
掲載する旨と、謝礼として図書券を送ることを告げられました。
超ラッキー。
わたしの投稿が掲載された日、早起きした母親がテーブルの上に新聞を広げ
「載ってるよ!(同じ投稿欄に掲載されている)他の子たち、ちゃんとしたテーマで書いてるね」
と笑っていました。
確かに同じ10代の子たちが、政治や経済など
当時のわたしが全く興味のないムズカシイ分野について意見を述べています。
対してわたしの初投稿は
「近所のコンビニで働く外国人店員の日本語が流暢で感動したので、わたしも英語の勉強を頑張りたい」
といったかわいらしい内容です。ええやん。
恐らく外国人留学生だったと思うのですが、20年近く前だし
田舎に住むわたしにとっては珍しい存在だったのです。
みんなすごいなーと思いましたが、正直そんなことはどうでもよく
世界史の成績に加点されるうれしさを胸に、もらった図書券を携えて本屋さんへ向かい
Myojoを購入しました。
味を占めたわたしは、その後もゆるいテーマで投稿を繰り返し
卒業までに7回程掲載されたのでした。
そして図書券はすべて雑誌と漫画に消えました。
掲載されると授業内で記事のコピーが配布されるため
顔見知りではない同級生にも「いつも投稿してる子」として認識されていたそうです。
肝心な世界史の成績ですが、基本的にずっと5段階評価の3でした。
投稿欄への掲載がどの程度加点されたのかはわかりません。
加点されていなかったら2だったのか、それとも大した加点ではないから元々の3のままだったのか
真相はわかりませんが、通知表を見てがっかりしたことを覚えています。
このエピソードを思い出し、何かネタがあれば久しぶりに投稿してみようかと思い
ネットに掲載されている記事を見ると、相変わらず若い子たちがきちんとしたテーマで投稿しています。
ただ、よくよく年齢を見るとみんな10代、20代です。
30代のわたしはもう『若い世代』ではないという事実を突き付けられた出来事でした。
※現在は『若い世代こう思う』と言うテーマで、25歳以下が対象のようです。