パリは燃えているか
父が先日還暦を迎えました。
誕生日は毎年ぼちぼちお祝いしていますが、還暦ともなると、
何かいつもと違ったことをした方が良いのでは、、、と、
母・弟のLINEグループが数か月前からざわつき始めました。
激論の末、最終的に可決されたのは、私が提案した
ドキュメンタリー番組「映像の世紀」を模して、
父の誕生から60歳までを振り返る動画を作ろうという案でした。
※映像の世紀とは・・・
『映像の世紀』(えいぞうのせいき)は、NHKが制作・放送されたドキュメンタリー番組である。
(中略)世界30か国以上のアーカイブから、
収集した貴重な映像と回想録や証言等で20世紀を描いた番組である。
山根基世のナレーションによる無駄のない淡々とした進行、
メインテーマ「パリは燃えているか」を始めとする加古隆の手がけた音楽も、大きな反響を得た。
(出典:Wikipedia)
本家同様、「パリは燃えているか」をバックに、
以下のようなナレーションから始まります。
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×× ××(父の名前)
昭和○年生まれ
血液型 B型
嫌いな食べ物 ニンジン
今年で還暦を迎える彼の人生とは
一体どのようなものだったのか
今回、彼の生家から発見された
過去の写真や親族の証言などをもとに
その生涯を紐解きます
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幼少期や学生時代、バブルの日本を逞しく生きた若い頃、
家族ができてからなど、母がかき集めた写真・動画を繋ぎ合わせ
ナレーションとともに振り返ります。
元々は、周りから聞いたことのある
若い頃のバカ話や失敗談を紹介するのがメインで、
それを敢えて神妙なカンジで真面目にやるというギャグがテーマでした。
私もノリノリでナレーション(山田孝之風)を録ったりしていたのですが、、、
いざ完成した動画を見て、思いました。
「死んだんか…?うちの父…」
もちろん笑えるシーンもあるのですが、
あまりに誕生から今までをしっかり振り返り過ぎて、
まるで亡き父を偲んでいるかのような雰囲気満載です。
写真提供など協力してくれた親戚にも見てもらったのですが、
以下の返信がありました。
たしかに、みんなで昔の写真を集めている段階から、
うっすら気付き始めていましたが、遺品整理感はありました。。。
ただせっかく作ったので、このままお蔵入りにするわけにはいきません。
みんなで食事をして帰宅した後、
「録画してるおもろい番組あるからみんなで見よ~(大根演技)」と
フリを入れて、家のテレビで動画を流しました。
父は終始「なんやこれぇ~~~笑」という茶化したようなリアクションでしたが、
翌日「照れくさくて上手く言えんかったけど、
めちゃくちゃ嬉しかったわ。ありがとう。」とLINEを送ってくれました。
60歳男性のマジ感謝にちょっと笑いましたが、
無事喜んでもらえて良かったなと思います。
もし父が亡くなったら、お通夜の特典映像として流そうか検討中です。