ロスジェネ
皆さん、「ロスジェネ世代」という言葉を
聞いたことはありますでしょうか。
ロスジェネ世代(ロスト・ジェネレーション世代)とは、
バブル崩壊後の1990年代後半から2000年代前半の「就職氷河期」に
社会人となった世代の俗称です。
2019年5月末、株式会社マイナビが実施したアンケート結果によれば、
現時点での新卒の内々定率は、既に61.8%にも上るそうです。
2018年度の大卒就職率は98%でした。
この数値は近3年で、毎年最高値を更新し続けていますが、
現時点での内々定率を鑑みると、今年も高くなることが予想されます。
しかし、ロスジェネ世代の人々は、「たまたま」経済低迷期に社会へ出ることを
余儀なくされた結果、当時の大卒就職率は50%台まで低下。
正社員としての就職は難しく、非正規の職に就く人も増えました。
現在でも、この世代の給与は他の世代に比べて低い傾向にあり、
無職や長期失業者は30万人を超えるそうです。
今後、この世代が60歳を超え高齢者となった時、社会保障制度を圧迫する等、
大きな社会問題となり得ることも予想されます。
また、今年6月、東京都で元農水次官の父が長男を殺害する事件が起きましたが、
この長男は44歳の引きこもりでした。
このように、いじめ等から生まれる「子供の引きこもり」だけでなく、
ロスジェネ世代の「中高年の引きこもり」に関するニュースを
目にすることも、最近多くなりました。
ロスジェネ世代の中には、確かなスキルや経験を持っていながら、
就職氷河期の苦境を背負ったまま、非正規雇用等、
悪い条件で働き続けている人たちがいます。
どんな家庭に、どんな国に、どんな時代に生まれるか、人は選べません。
私も最近、ロスジェネ世代について知りました。
もし自分もこの世代に生まれていたら、就職活動をしていたらと想像すると、
自分の意思だけではどうにもできない理不尽さを感じます。
キャリアエンジンのミッションとして、
「求職者と求人企業のベストマッチングを演出することで、
活き活きと働ける社会を創出し、求職者・求人企業・従業員の3者が
幸せである企業づくりを目指す」というものがあります。
いち人材会社が国の仕組みや政治を変えることはできませんが、
私たちが日々、皆さんの就職・転職活動をサポートすることで、
「ロスジェネ」問題も含め、現代社会の「働く」ことに関する問題解決に、
何か少しでも貢献できればと思います。